料金で病院を選んではいけない理由

レーシック難民を知っていますか?

みなさんは、「レーシック難民」という言葉を知っていますか?
知らない人は、インターネットで「レーシック難民」で検索してみてください。

少し引用してみますと、

期待したような手術結果が得られないにもかかわらず、手術後の説明やアフターフォローを満足に受けられないまま、医療機関に見放されてしまうという悲惨な状態にある患者のこと

出典:レーシック難民「名古屋アイクリニック」

というような情報が載っています。

レーシックは、最盛期には年間数十万件(?)も行われていました。プロのスポーツ選手や芸能人など、有名人も多く受けており、一時レーシックはとても脚光をあびた視力矯正手術でした。

しかし、「レーシック難民」の存在が取りざたされるようになり、消費者庁からもレーシックに対して注意喚起がなされると、マスコミも一転してレーシックのデメリットに焦点をあてるようになり、レーシックの危険性のみがクローズアップされるようになりました。

もう、こうなると世論は「レ―シック=危険」という風潮となり、レーシックを行っている病院がレーシックの安全性をいくら訴えても、世間のほとんどの人は、もはや聞く耳を持たない状態になりました。そして、レーシックを受ける人は一気に激減しました。

実は、私自身、約10年前にレーシックを受けました。
「レーシック難民」がクローズアップされる前のことです。
幸い、今でもよく見えており、レーシックには満足しています。
本当に信頼できると確信できる医師に手術をしてもらえたことも、今の良い結果につながっているのだと思います。
私の知人も数人レーシックを受けていますが、全員満足しています。
私のようにレーシックを受けて満足している人も多くいるはずです。

レーシックは、きちんと行われれば、安全性の高い手術です。
にもかかわらず、なぜ「レーシック難民」が生まれてしまったのでしょうか?
ここからは、レーシックの失敗の原因について、考えてみましょう。
ICLを検討しているみなさんにも、参考になることは多いはずです。

レーシックの流れ

通常、レーシックは下記のような流れで行われます。
ICLと大体同じですが、少し違います。

  • 検査による「適応」の見極め
  • 説明、カウンセリング
  • 術前検査
  • 手術
  • 術後の検査
  • 手術後の一定期間、決められた注意事項を守る
  • 定期検診、アフターケア

レーシックの手術は、大部分がレーザーの機械が行ってくれます。ですから、「手術」それ自体が「レーシック難民」の大きな原因ではないと思います。(※1)

(※1)手術器具をきちんと消毒せず、複数の患者に使い回しをして、「感染」を引き起こした医療機関もありましたが、それは、医療行為としてあってはならないことであり、もはや医療機関とは呼べません。

参考:レーシック手術集団感染事件(wikipedia)

レーシック難民の生まれた原因

ここからは、私の推測になります。事実と異なる点もあるかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

私は、「レーシック難民」が生まれた根本的な原因は、

・不正確な「検査」による、不適切な「適応」の見極め
・不正確な「検査」による、不適切な「矯正量」の決定
・患者とのコミュニケーション不足による、不適切な「矯正量」の決定

なのではないかと思っています。

その結果、「過矯正」が引き起こす様々な不調に悩まされる患者が生まれてしまい、当然その患者は手術を受けた医療機関に不調の改善を求めます。
しかし、医療機関としても、患者の目の不調を改善したいのはやまやまだが、削ってしまった角膜は元に戻らず、アフターケアの施しようがなかった。そして、どれだけ医療機関が患者に説明しても、患者は受け入れることはできなかった。患者は、救いを求めて複数の医療機関にも受診するが、他の医療機関でも根本的な改善は困難で、治療を断られてしまった」
というのが、「レーシック難民」の問題の実態なのではないかと思います。

ですから、「レーシック」それ自体が問題なのではないと思います。
消費者庁がレーシックの問題点として主張していた、「ドライアイ」「夜間の見え方の質の低下(ハロ・グレア)」などは、手術前に患者は病院から説明を受け、ある程度納得していたはずです。もちろん、削ってしまった角膜は元に戻せないという、弱点はありますが・・・。

・不正確な「検査」による、不適切な「適応」の見極め
・不正確な「検査」による、不適切な「矯正量」の決定
・患者とのコミュニケーション不足による、不適切な「矯正量」の決定

という、手術結果を根本的に左右する、極めて重要な手順がきちんと行われなかった可能性があり、そのことこそが、「レーシック難民」を生んだ最大の原因だと思います。

では、なぜきちんと行われなかったのでしょうか?(←あくまで推測です)

それは、「レーシックの行き過ぎた価格競争」にあると考えられます。
病院にも一般企業と同じ、「経営」という側面があります。

低価格にするということは、「数」を増やすことが求められますし、低コストや効率が追求されます。

そのことから、
・本当はレーシックを受けないほうがよい人にもレーシックを勧めてしまう
・時間をかける必要がある検査も、効率を追求し、短時間で済ませてしまう
・患者と十分コミュニケーションをとらず、患者のライフスタイルに合わない「矯正量」を選択してしまう
といった、「数」と「効率」を優先した医療行為が行われていたことが、
レーシック難民が生まれた真の原因であると私は考えています。

このようなことを防ぐため、国は、医療行為の大半を、保険が効く「保険診療」として定め、一律の料金が決められています。それは、価格競争により、患者が惑わされ、医療の質が低下するということを防ぐためです。

レーシックの悲劇から学ぶべきこと

ここまでとてもみなさんを不安にさせることを書いてきました。
でも、この事実を知ってもらうことが、ICLを安心して受ける第一歩になると考え、あえて書きました。

では、少し安心できることもお話しします。

ICLは、レーシックと違い、角膜を削る治療ではありません。万が一、トラブルが発生した場合、挿入したレンズを取り出せば元の目に戻ります。これが、ICLがレーシックに比べて、根本的に優位な点で、その安心感はとても大きいといえます。

実は、ICLはレーシックより前に誕生した視力矯正手術です。ではなぜ、このように優れたICLが、これまであまり注目されていなかったのでしょうか?
以前のICLには、「白内障リスクがわずかに大きくなる」というデメリットがあり、ICLは、レーシックを受けられない強度近視の患者が受ける治療という扱いでした。
しかし、現在では、「ホールICL」という白内障リスクのデメリットが改善されたレンズが開発され、レーシックよりも見え方の質も向上することから、むしろICLが注目されるようになったのです。

私は、10年前に受けたレーシックの結果には満足していますし、裸眼生活を可能にしてくれた私の担当医にはとても感謝しています。
しかし、現時点でレーシックとICLのどちらを受けるのか?どちらを人に薦めるのかと言われたらICLを選びます。ICLがレーシックに劣っているのは、料金が高いことのみです。レーシックに比べてかなり高額なICLですが、替えの効かない大切な目の治療です。安心感には代えられません。

「レーシック難民」、いかがでしたか?
似たようなケースがあなたにも起こる、その可能性はゼロではありません。

この「レーシック難民」、いわばレーシックの悲劇から学ぶべきこと。それは、

自分が本当に信頼できる病院を選ぶ。そのために、「料金」で病院を選んではいけない

ということです。

ICLについてリスクを含めよく理解し、本当に信頼できる病院を選ぶこと
それができて初めて、あなたはICLの成功のスタートラインに立つことができるのです。

みんなのICL運営事務局

みんなのICL運営事務局

     

「みんなのICL」は、ICLを「より安心」に受けるためのサイトです。

ICL手術は、自由診療となり、全額自己負担となります。

ICL手術で起こりうるリスク・合併症のこともよく考えて、手術を受けるかどうか判断しましょう。
受けると決めたら、料金で選ばず、信頼できる病院を選んでください。